中華料理屋でも、ランチをだす喫茶店でも、蕎麦屋でも、きちっと料理をしてだしてくれるところは少なくなった。

   ある中華料理屋で酢豚を注文したら、さっきまでビニール袋にパックされていた料理が湯煎されてでてきた。そうとしか思えない生ぬるさと、気の抜けた味なのだ。ランチをだす喫茶店でサーロインステーキ定食を注文したら、ステーキはやはりビニール袋に湯煎だったし、別の店でビーフシチューもそうだったことがある。ビニール袋かパウチか確かめたわけではないが、いずれかに違いない。蕎麦屋では鴨南蛮の鴨肉。共通しているのは熱で溶けた脂肪が肉についてない。さっき鉄板のうえで料理されたという痕跡がない。だが、それは料理につきものだったはずだ。

 悪貨は良貨を駆逐するということが妥当するとすれば、うえに述べた傾向は日本中に浸透し、日本人の味覚も変えることになるのだろう。やがてはそれがスタンダードな味、香りになるのだろう。

 今日、とある中華料理屋のカウンターに座った。なかで働いているのは若者ばかり十数名。あちらにもこちらにもガスレンジがあって、天井には排気口がいくつもあって、フライパンから出る煙や湯気がどんどん吸い込まれていき、店内は若者達の活気に溢れている。アルコールがでないなどと贅沢は言うまい。

 この店は若者を雇用し、若者は手と体を動かし、聲を掛け合いながら働いている。そういえば上にあげた店は厨房が見えないところが多かった。見えてもカウンターの向こうに一人だ。多人数の料理人が入れるような厨房はない。そうなのだ。労働力を節約しているのだ。そして賃金を削っている。そういえば、今日は行った中華料理屋は、食券を買うのではなく、注文を取りに来た。頑張ってほしいな。

 

 

午後、タロちゃん、書斎の窓際で眠る。

キットンはパソコンの前に座って、邪魔。

家中我が物顔で動き回り、自分のベッドにしている。

チビ子はキットンがきてから控えめになってしまった。かわいそうなくらいだ。猫、室内の画像のようです動物、アウトドアの画像のようです大型のネコ科動物、アウトドアの画像のようです猫、ノートパソコン、室内の画像のようです

猫、室内の画像のようです